木目金に使用する金属には、金、銀、銅など一般的な金属の他に

色金(いろがね)と呼ばれる日本独特な金属があります。

四分一(しぶいち)

日本人独特の侘び、寂に適った銀灰色の色調は、

伝統的金属工芸ではすべての題材に用いられます。

銀四分の一に対して銅四分の三、それに僅かな金を加えた

日本独特な合金で、朧銀(ろうぎん・おぼろぎん)ともいいます。

鉄より硬く展延性が少ないので加工の難しい金属ですが、

強度があり、刀装具の材料として好まれてきました。

 

赤銅(しゃくどう)

烏金(からすがね)ともいいます。銅に3~5%の金を加えた合金で、

煮色した銅の表面に亜酸化銅の被膜ができるために黒色。

銅合金の配合により、発色が変わり、黒色から青みがかかった黒色へと

変化し、烏の濡れ羽色と言われています。